【海外FX】個人事業主の確定申告のやり方を解説!税金の掛かり方や節税の方法を解説

この記事を読んでいるあなたは、

  • 海外FXでの個人事業主の確定申告の特徴を知りたい
  • 海外FXでの個人事業主の確定申告のやり方を知りたい
  • 海外FXの節税の方法を知りたい

上記のように考えているかもしれません。

今回は、そんなあなたに向けて「 海外FXでの個人事業主の確定申告の特徴ややり方、節税の方法」などをお伝えしていきます。

なお、以下の記事でおすすめの海外FX業者12社のランキングを詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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個人事業主の海外FXへの税金の掛かり方

お札を掴む

海外FXでの個人事業主の確定申告の特徴は、主に以下の4つです。

  • 損益通算ができない
  • 税金が高くなる可能性がある
  • キャッシュバックも課税対象になる
  • 年間38万円以上で申告が必要

それぞれ詳しく解説します。

損益通算ができない

海外FXの損益は、国内FXと税制度の区分が違います。

具体的には、海外は総合課税・国内は分離課税となり、損益の相殺ができません

例えば、国内FXで50万円の損失を出した上で、海外FXで50万円の利益が出たとしましょう。

これらを合算すると損益はプラマイゼロになるので、普通に考えれば税金は掛かりません。

しかし、海外FXと国内FXは損益通算ができないので、海外FXでの50万円の利益は課税対象になります。

一方で、海外FX同士であれば、損益通算が可能です。

これは、どちらも同じ税区分である「雑所得・総合課税方式」に分類されるためです。

海外FXで損益通算ができる例については、以下を参考にしてください。

XMTrading(エックスエム)+300万円
Titan FX(タイタン FX)+300万円
仮想通貨取引-150万円
ネット転売+10万円
アフィリエイト収入+40万円

上記全てを損益通算した場合、雑所得の利益を500万円として申告できます。

税金が高くなる可能性がある

国内FXは分離課税に当てはまり、所得を問わず税率は以下のようになります。

  • 所得税15%
  • 復興特別所得税0.315%
  • 地方税5%

国内はこれら計20.315%の固定です。

一方で総合課税に当てはまる海外FXは、住民税が一律10%。

しかし、所得税は所得に合わせて5%~45%までの7段階の累進課税が適用されます。

詳細は以下を参考にしてください。

所得額所得税率控除額住民税
195万円以下5%0円10%
195万円を超え330万円以下10%9万7,500円10%
330万円を超え695万円以下20%42万7,500円10%
695万円を超え900万円以下23%63万6,000円10%
900万円を超え1,800万円以下33%153万6,000円10%
1,800万円を超え4,000万円以下40%279万6,000円10%
4,000万円超え45%479万6,000円10%

国内FXはどれだけ所得があっても計20.315%な一方、海外FXは所得によっては計55%にもなります

また、海外FXは総合課税にも当てはまります。

総合課税とは、「雑所得」「給与所得」「一時取得」「不動産所得」などの、総合課税が適用される全ての所得の合計額から、納税額が算出されることを指します。

総合課税制度に分類される所得区分は、以下の通り。

  • 雑所得(海外FX、仮想通貨、アフィリエイトなど)
  • 不動産所得
  • 給与所得
  • 事業所得

この中の雑所得は、海外FX以外に「仮想通貨」「アフィリエイト」などが当てはまります。

キャッシュバックも課税対象になる

海外の場合FXのキャッシュバックも利益として扱われます。

つまり、キャッシュバックも課税対象になるのです。

また、課税対象に当てはまるキャッシュバックは、サイトを経由したトレードによりスプレッドの一部がお金として戻ってくるものを指します。

その手の収入は雑所得となり、FXでの収入も雑所得として計上します。

ちなみに、FX業者自らが実施しているポイント還元やボーナスなどは、課税の対象になりません

なぜなら、実際に現金のやりとりが行われていないからです。

もちろん、現金のやりとりが関わるサービスの場合、どんな内容のボーナスであっても課税対象になります。

年間38万円以上で申告が必要

収入から出費・控除を除いて所得を算出し、その所得に一定の税金を掛けたものが納税額になります。

しかし、サラリーマンか自営業かで申告するべき年間所得が違うのも確か。

例えばサラリーマンは、副業としてFXを利用するので、年間所得が20万円を超えると課税対象になります。

一方で自営業は、本業としてFXを利用しているため、年間所得が38万円を超えると納税対象に。

パートや専業主婦など、給与所得者に当てはまらない方がFXをする場合も、38万円を超えると納税する必要があります。

ただし、どのパターンであっても、年間の所得が所定の金額を超えない限りは税金を支払わなくても問題ありません。

海外FXで得た収益の確定申告のやり方

クレジットカード

海外FXで得た収益の確定申告のやり方は、以下の通りです。

  • 青色申告か白色申告を選択
  • 必要書類を集める
  • 申告方法を選ぶ
  • 納付方法を選ぶ

それぞれ詳しく解説します。

青色申告か白色申告を選択

海外FX利用者の場合、給与所得書に当たる方は年間20万円以上、その他の方は年間38万円以上の利益を出した場合確定申告をする必要があります。

確定申告をする上では、白色申告か青色申告を選択します。

それぞれの違いは以下を参考にしてください。

白色申告簡単な方法だが、控除の種類や金額が抑えめになる
青色申告難しい方法だが、控除される金額が高い

白色申告はシンプルな確定申告方法として知られており、書類を作成して税務署に提出するだけで申告が完了します。

しかし、控除の種類や金額が控えめになる点には注意が必要です。

一方で青色申告は65万円と控除される金額が高く、支払う税金が少なくなるのが魅力です。

しかし、事前の登録が必要で、さらに白色申告よりも詳しい帳簿が必要になります。

これらのことから、簡単さを重視するなら白色申告、税制面を重視するなら青色申告をおすすめします。

必要書類を集める

確定申告に必要な書類は、主に以下のものが挙げられます。

  • 源泉徴収表
  • 控除を受けるための必要書類
  • 年間取引報告書
  • 経費を計算するための領収書

給与所得がある場合は、源泉徴収表は必ず用意しましょう。

基本的に会社から発行されるので、用意の手間が掛かりません。

しかし、年内に転職した場合は、前職の源泉徴収表も用意する必要があります。

退職金を受け取った方は、「退職所得の源泉徴収票」を用意しましょう。

控除を受けるための必要書類は、「国民年金」「国民健康保険」「生命保険」「地震保険」「その他社会保険料」のことを指します。

また、医療費の控除を受ける場合は、医療費の明細や領収書も必要です。

年間取引報告書は、MT4やMT5などの取引プラットフォームから出力できます。

MT4の場合、以下の方法で報告書を出力しましょう。

  1. ターミナルを開く
  2. 口座履歴を右クリック
  3. 期間のカスタム設定を開く
  4. 開始と終了を入力しOKをクリック
  5. 再度右クリックし、レポートを保存

経費を計算するための領収書としては、「通信費」「セミナー受講費」「新聞」「書籍費用」などが対象になります。

また、白色申告と青色申告では、それぞれ最低限以下の書類を用意する必要があります。

白色申告で提出する書類
  • 確定申告書B
  • 収支内訳書
青色申告で提出する書類
  • 確定申告書B
  • 青色申告決算書

青色申告では「青色申告決済書」が必要になりますが、書くことが多いので自力で記入するのはかなり大変です。

しかし、税理士に依頼したり、青色申告用のツールを使うと手間が省けるので、興味がある方は利用してみてください。

申告方法を選ぶ

確定申告の申告方法は、主に以下の2つが挙げられます。

  • 手書きで直接提出
  • 郵送
  • インターネットで提出

手書きに関しては、税務署や確定申告会場に赴き、申告書に直接記入する形になります。

計算や記入方法がやや難しく、初心者の方には不向き。

しかし、慣れていればスムーズに提出できるでしょう。

手書きで提出する際は、以下のアイテムを持っていってください。

  • マイナンバーカードや通知カードの写し
  • 本人確認書類の写し
  • 給与所得の原本の源泉徴収票
  • 年間取引報告書や年間損益報告書
  • 経費の領収書
  • 医療費の領収書
  • 社会保険料控除証明書
  • 認印
  • 電卓

また、記入した確定申告書を直接提出するのが面倒な方は、書類を税務署に郵送する手もあります。

次にインターネットに関して、こちらは手書きで提出するのに比べてとても簡単です。

    1. 国税庁のページにアクセス
  1.  令和2年分 確定申告特集」をクリック
  2. 次のページにて、「確定申告書等の作成はこちら」をクリック
  3. 「国税庁 確定申告書作成コーナー」というページが表示されたら次の手順へ
      「確定申告書作成コーナー」の「作成開始」をクリックする
  4.  「e-Tax」もしくは「印刷して提出」を選択
  5. 「確定申告書作成コーナー」にて、確定申告書の項目ごとに情報を入力する
  6. 完成した確定申告書をPDFで出力し、A4サイズで印刷する
      「利用規約に同意して次へ」を選択
  7.  「令和2年分の申告書等の作成」をクリック
  8. ページ左の「所得税」をクリック
      入力フォームの「作成開始」をクリック
  9.  生年月日を入力し、確定申告に関する質問に回答する
  10. 以降は入力フォームに合わせて作成を進めていく

手順は多いですが、基本的に画面の指示に従って進めていけば楽に提出できます。

納付方法を選ぶ

確定申告書の作成が完了したら、最後に納付方法を選びます。

以下の中から自分に合ったものを選びましょう。

  • 銀行口座から引き落とし
  • インターネットバンキングで納付
  • クレジットカードで納付
  • コンビニエンスストアで納付
  • 金融機関や税務署の窓口で現金納付

銀行口座から引き落とす場合は、「預貯金口座振替依頼書兼納付書送付依頼書」を提出します。

インターネットバンキングは、e-Taxでオンライン申告してから納付するのが流れです。

クレジットカードは、専用のWEB画面から納付できます。

コンビニエンスストアで納付する場合、QEコード作成画面でQRコードを作成し、そのコードをレジで読み取ってもらいます。

銀金で納付したい場合は、金融機関や税務署の窓口で直接納付しましょう。

海外FXで個人事業主が青色申告をするメリット

コインの階段

海外FXで個人事業主が青色申告をするメリットは、以下のものが挙げられます。

  • 基礎控除が拡大する
  • 税制上優遇される
  • 通信費を経費にしやすい

それぞれ詳しく解説します。

基礎控除が拡大する

白色申告は、最大で48万円の控除を受けられます。

一方で青色申告は、65万円の控除を受けられるのが特徴です。

しかし、青色申告で65万円の控除を受けるには、以下の条件を満たす必要があります。

  • 期限までに確定申告を提出
  • 青色申告決算書や承認書を提出
  • 複式簿記で帳簿を作成する
  • e-taxを利用する

前まではe-taxを利用しなくても控除を受けられましたが、2020年から利用が必須になったので気をつけましょう。

もしe-taxを利用しない場合、基礎控除が55万円まで減額されるので注意が必要です。

また、65万円の条件に当てはまらない方法で帳簿を作成すると、特別控除が10万円になってしまいます。

条件をしっかり確認し、65万円の控除を受けられるように申告しましょう。

税制上優遇される

青色申告は、白色申告と比べて税制上優遇されるのが魅力です。

優遇される理由は以下の通り。

  • 青色申告がフォーマットに沿って記載されており、税務署側の手間が省けるから
  • 国が申告納税制度を普及させる目的から、青色申告を奨励しているから

また、海外FXには家事按分という制度があり、家事に使っている金額をそのまま税金として控除できる場合があります。

電気代・インターネット代のような生活する上で支払いが必須のものを始めとし、会食や交通費のような細かい出費も計上できる可能性も。

そのため、税金をとにかく抑えたい方にも青色申告はおすすめです。

通信費を経費にしやすい

青色申告では、インターネット代・パソコン代・通信費代といった、ネット関係の費用を経費として計上できるのがメリットです。

個人事業主として申告すれば、海外FXに関わるパソコン・モニターも経費として申告できます。

ネット環境を良くするために機材を新調しても、帳簿に記入すれば控除を受けられるのです。

しかし、一括経費の対象となるのは、30万円未満の商品のみ

それ以上の商品を購入してしまうと、経費として計上できないので気をつけましょう。

海外FXで個人事業主が青色申告をするデメリット

グラフの階段

白色申告のような通常の簿記であれば、年間1件の記入で済みます。

一方で青色申告の複式簿記は、全てのトレード記録が必要になるので面倒です。

デイトレードやスキャルピングを実施している方だと、1日のトレード回数が数え切れない数になり、記入がとても大変なのも否めません。

さらにドル建てにすると、為替差益や為替差損の記入も必要になってしまうのも確かです。

そうなると税理士に依頼するのが現実的ですが、年間で40万円前後の費用が掛かってしまいます。

また、青色申告を行うには、確定申告書を行う3月15日までに「青色申告承認申請書」と「開業届」を税務署に届け出る必要があるので注意しましょう。

海外FXの個人事業主が節税する方法

白と赤のグラフ

税金的な理由で有利な青色申告を選択しても、年間利益が数百万円レベルである方だと税率が高くなってしまいます。

そこでおすすめなのが、法人化です。

特に年間の課税所得が900万円を超える方が法人すると、大きい節税効果を得られます。

青色申告よりも経費にできる出費が多くなるなどの魅力があり、海外FXで稼いでいる人で法人化している方は少なくありません。

ここで、法人化により得られるメリットを見てみましょう。

  • 税率が低くなる
  • 経費で計上できる出費が増える
  • 損益通算ができるようになる
  • 最長9年の損失繰越が可能になる
  • 相続税の対策になる
  • 健康保険料が安くなる

上記の「最長9年の損失繰越が可能になる」という利点では、仮に年間で損失の方が上回ってしまっても、翌年の利益から損失分を差し引けます。

海外FXのリスクを防げる、という意味でも法人化はおすすめです。

また、純粋に税率がかなり低くなるメリットもあります。

海外FXの個人事業主が法人化するメリット

複数のグラフ

海外FXの個人事業主が法人化するメリットは、主に以下のものが挙げられます。

  • 経費範囲が変わる
  • 税率が変わる

それぞれ詳しく解説します。

経費範囲が変わる

個人事業主が法人化すると、以下のように経費範囲が変わります。

  • 自動車購入費
  • ガソリン代
  • 車検代
  • 家賃
  • 電気代
  • 光熱費
  • 役員報酬
  • 社員への給料
  • 生命保険料
  • 出張手当など

車関連や家賃など、色々なものが全て経費になります。

利用者自身や家族への役員報酬も経費にすることも可能です。

しかし、何でも経費になるというわけではありません。

個人や法人を問わず、「FXに関連しているもの」が経費になります。

そのため、「経費になるから」と必要以上に出費することは避けるのが無難です。

また、個人事業主は年間の課税所得が900万円を上回ると税金が高くなるので、そのタイミングで法人化するのをおすすめします。

税率が変わる

海外FXで得た利益は、所得税として納める必要があります。

この所得税は「累進課税」とされ、利益が大きいほど税金が増えるようにできています。

これは、個人や法人を問いません。

しかし、個人よりも法人の方が税金の増え方が抑えめなのも確かです。

税金個人法人
国税所得税:5~45%法人税:15~23.2%
地方法人税:2~2.4%
地方税住民税:10%法人事業税:3.5~7%
法人住民税:1.3~1.6%
合計15%~55%21.8%~33.2%

個人だと最大で55%の税率が掛かってしまいます。

一方で法人化すると、最大で33.2%の税率に抑えられるのが魅力です。

ただ、法人化すると、会社のお金と個人のお金で分かれてしまうのがデメリット。

ですが、トータルで見るなら利益的にはお得になります。

個人事業主による海外FXの確定申告まとめ

ゴールド

今回は、「海外FXでの個人事業主の確定申告の特徴ややり方、節税の方法」などについて解説しました。

確定申告は、白色か青色かで特徴が大きく異なります。

白色申告は手続きが簡単ですが、控除の種類や金額が抑えめになるのがデメリット。

一方で青色申告は難しいですが、控除される金額が高いのがメリットです。

海外FXの確定申告をしようと思っている方は、この記事をぜひ参考にしてください。

なお、以下の記事でおすすめの海外FX業者12社のランキングを詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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