この記事を読んでいるあなたは、
- 海外FXの証拠金維持率を知りたい
- 海外FXの強制ロスカットについて知りたい
- 海外FXで強制ロスカットを防ぎ方を知りたい
上記のように考えているかもしれません。
今回は、そんなあなたに向けて「海外FXの証拠金維持率とロスカットを防ぐ具体的な方法」などをお伝えしていきます。
なお、以下の記事でおすすめの海外FX業者13社のランキングを詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
FXの証拠金維持率とは
証拠金維持率とは、現在のポジションから強制ロスカットまでの危険度や安全度を数値化したものです。
証拠金維持率は、数値が高ければ高いほど安全で、低くなるにつれてリスクが高まります。
まず証拠金維持率に関して解説していくポイントは、以下の2つです。
- 証拠金維持率の構造
- 海外FXの証拠金維持率の計算方法
この数値に関しての理解が乏しいと、想定していなかったロスカットを生じさせてしまうことがあります。
ロスカットが多発すると、せっかく増やしていった資産が一気に無くなることもあるため、できるだけ細かく理解しておくようにしましょう。
それでは、詳細を解説していきます。
証拠金維持率の構造
証拠金維持率を求めるには、「必要証拠金」と「有効証拠金」を理解しておく必要があります。
それぞれの意味は、以下をご参照ください。
名称 | 意味 |
---|---|
必要証拠金 | 取引するにあたって、1通貨あたりに必要な証拠金。 取引数量に対して、一定比率以上の証拠金を預け入れする必要がある。 |
有効証拠金 | FX取引などで証拠金取引を行う際に、取引に利用できる証拠金の総額。 担保として預け入れした現金を証拠金として、評価損益などを合わせた総額が、取引余力になる。 |
海外FXの証拠金維持率の計算方法
海外FXの証拠金維持率を計算するには、「保有している資産÷取引に必要な最低限の証拠金×100(%)」で証拠金維持率を算出できます。
純資産維持率が高ければ高いほど、レバレッジリスクは低くなります。
それぞれの海外FX企業が定めている数値を下回ると、強制ロスカットを受ける可能性があります。
更には国内FXでは「追証」と呼ばれる、口座残高以上の支払いを求めてくることもあるため、証拠金維持率の推移は計算できておくことをおすすめします。
大切な資金を無駄にしないためにも、証拠金維持率は自分の力で算出できるようになることが理想といえるでしょう。
FXの強制ロスカットとは
証拠金維持率を保つためには、強制ロスカットの仕組みを理解しなければいけません。
海外FXで取引する際に、元本超過の損失が発生した場合、リスクを抑えるためです。
強制ロスカットに関して解説するポイントは、以下の3点です。
- 強制ロスカットの概要
- 国内と海外での強制ロスカットの違い
- マージンコールとの違い
ひとつずつ解説していきます。
強制ロスカットの概要
強制ロスカットは、保有している資産が一定の損失額を超えた際、強制的に決済を行い損失を確定させるシステムです。
トレーダーの意思に関係なく実行される強制ロスカットには、
- 追加で証拠金を支払うリスクを回避できる
- 保有することで、得られたであろう利益を得られなくなる可能性がある
といった特徴があります。
損失が大きくなるにつれて、不足分の追加補償金をしなければならないリスクがあります。
ちなみに、強制ロスカットされるタイミングはFX企業により異なるので、事前の確認がおすすめです。
ロスカットの基準値が高くないFX業者ほど、損失時の金額は大きいですが、ポジションを長く持ち続けられて利益を出せる可能性があります。
国内と海外での強制ロスカットの違い
強制ロスカットは、国内と海外で基準が設けられています。
国内のFX企業では、証拠金維持率が100%に設定されている場合が多いです。
一方で海外のFX企業では、50%以下に設定されています。
国内と海外の強制ロスカットに違いがある理由としては、金融庁の規制があることが考えられます。
なので、海外のFX企業はロスカット水準が低いため、多少の値動きではロスカットになりづらく、相場が回復する機会をうかがうことができます。
マージンコールとの違い
マージンコールは、ロスカットと違って含み損が基準値を超えた際に発生する機能です。
それぞれの違いは
- ロスカット:証拠金維持率が一定の水準を下回った場合に、強制的に全ポジションが決済される仕組み
- マージンコール:ロスカットされる前に、損失を知らせてくれる機能
つまり、マージンコールに強制力はないのですが、これ以上状況が悪化するとロスカットになることを伝えてくれる、いわばアラート機能と覚えておくと良いでしょう。
証拠金維持率の判定基準は、ロスカットよりマージンコールの方が50〜70%と設定されていますが、これも実際のロスカットが発生する前の知らせとしてはなるべく余裕をもってマージンコールを出してくれる口座の方が、安心感はあるでしょう。
海外FXのロスカット率の相場
基本的に、海外FXであればロスカット率は50%に満たないものが一般的です。
そのため、国内FXと比較すると想定外のロスカットは起きにくい傾向があるものの、ロスカットが発生すると大きな損失になる傾向にあります。
とはいえ、ゼロカットシステムがあることから、国内FXのように追証が無いのも事実ではあるため、あくまで傾向の1つとして理解しておくのが良いでしょう。
たとえば、以下のような有名な海外FX業者では証拠金維持率は20%と定められています。
- XM:20%
- GEMFOLEX:20%
- Axiory:20%
確かに、Tradeviewのように証拠金維持率が100%でロスカットとなるところもありますが、基本的には上記のような低水準で維持している物がほとんどです。
ロスカット率をできるだけ下げて、強制ロスカットを避けたい方は、上記で述べた3つの海外FX口座から試してみると良いでしょう。
海外FXで強制ロスカットを防ぐ方法
強制ロスカットは、保有している資産が一定の損失額を超えた際、強制的に決済が行われて損失が発生してしまいます。
そのため、海外FXで取引するにあたって強制ロスカットの防ぎ方を紹介していきます。
強制ロスカットを防ぐポイントは、以下の6つです。
- 不要なポジションを持たない
- 両建てを検討する
- 追加入金をおこなう
- レバレッジと証拠金維持率の再確認
- マージンコールを見落とさない
- 逆指値を設定する
ひとつずつ解説していきます。
不要なポジションを持たない
強制ロスカットを防ぐには、根拠のない不要なポジションを持たないことが重要です。
根拠がないままポジションを取ってしまっても、相場状況に合わせたトレードができず、損失ばかり増えていく可能性が高いからです。
継続的な利益を上げるには、マーケットの
- 収集
- 分析
- 相場のトレンド
といった情報収集が必要です。
そして、それらの要素を解剖し「どのような立ち回りが必要」で「どんな動きが不要か」を腹落ちさせておくことが、トレードをしていくうえの鉄則といえるでしょう。
不要なポジションは持たずに、あらかじめ必要な条件を決めておきましょう。
両建てを検討する
海外FXでは、両建てを行い強制ロスカットを防ぐ手段があります。
両建てとは「買い」と「売り」両方のポジションを保ったまま取引を進めることです。
両建てを利用するメリットは
- 大きな損益を事前に防げる
- スワップポイントを稼げる
があります。
口座によっては「複数口座での両建て」や「他社口座間の両建て」が禁止されている所もありますが、手法としては頭に入れておくと良いでしょう。
両建てを検討している方は、対象のFX企業で利用できるか事前に確認し、然るべき場面で利用するようにしましょう。
追加入金をおこなう
強制ロスカットを防ぐには、証拠金維持率判定において、各FX企業が定める割合を下回った場合に追加で入金を行いましょう。
追加で入金されない状態が続くと、保有している全てのポジションが反対売買と判断されて、強制ロスカットされてしまいます。
追加入金をしたところで、チャートの動きが悪ければ、いずれはロスカットされる危険はありますが、相場の動きが反転すれば「追加入金によって強制ロスカットを免れられた」という場面に立ち会う方もいることでしょう。
追加証拠金が発生した際は、解消期限までに必要な証拠金額以上の入金を行いましょう。
レバレッジと証拠金維持率の再確認
レバレッジと証拠金維持率を再確認することで、強制ロスカットを防げます。
海外FXの場合は、レバレッジがかかるほど証拠金維持率が下がりやすくなり、強制ロスカットされる可能性が高くなります。
レバレッジと証拠金維持率の低下は、強制ロスカットのリスクを減らせるので、できるだけ常に確認してみましょう。
マージンコールを見落とさない
マージンコールは、預けている証拠金が定められた数値を下回ると、FX企業の管理画面やメールにて通知してくれる機能です。
マージンコールが発生する損失率は、FX企業によって様々です。
管理画面やメールでの通知を見落としてしまうと、気づかない内に損失が重なってしまうかもしれません。
強制的な執行力はありませんが、マージンコールがかかる=強制ロスカットの可能性があるので、事前通告を受けたと判断しましょう。
ただし、全てのFX企業が採用しているわけではないので、
- いつアラートが鳴るのか
- そもそも扱っているサービスにマージンコールは存在するのか
といった内容は、事前に確認が必要です。
逆指値を設定する
逆指値を設定しておけば、強制ロスカットは防げます。
逆指値とは
- 指定した条件を上回れば買付
- 指定した条件を下回れば売付
する注文形態です。
突然、相場が急変することもあるので、気づいた時には損益が膨らみ、強制ロスカットされるかもしれません。
様子を見ながら買付と売付できる状況があれば、強制ロスカットを防げます。
海外FXの証拠金維持率・ロスカットまとめ
今回は、海外FXの証拠金維持率とロスカットを防ぐ具体的な方法についてお伝えしました。
証拠金維持率とロスカットは、海外FXを取り扱うにあたって関係性があり、リスクを避けるために
- 証拠金維持率の構造
- 国内と海外での強制ロスカットの違い
を理解しておかなければいけません。
また、強制ロスカットされる基準はFX企業によって違うので、事前の確認が必要です。
海外FXでロスカットを避けるには
- 不要なポジションを持たない
- 両建てを検討する
- 追加入金をおこなう
- レバレッジと証拠金維持率の再確認
- マージンコールを見落とさない
- 逆指値を設定する
などがあるので、運用時にご参考ください。
なお、以下の記事でおすすめの海外FX業者13社のランキングを詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。